南海トラフ巨大地震の東京都の被害範囲が公開されました。
前回の記事「南海トラフ地震 津波や被害想定、発生確率について」でもお伝えしましたが、前回の被害想定では都道府県別の被害想定だったため、今回伊豆諸島や小笠原諸島の島しょ部の被害想定を予測し、公開されました。
南海トラフ地震の伊豆諸島や小笠原諸島の島しょ部の被害範囲
国が昨年8月に公表した同地震の被害想定は都道府県単位だだったため都は今回、東京の被害が大きい五つの津波パターンを分析し、島別など詳細な被害をまとめました。
東京都防災会議は14日、南海トラフ巨大地震で伊豆諸島や小笠原諸島の島しょ部が最大約30メートルの大津波に襲われた場合、最悪約1800人の死者が出るとの被害想定を公表。
最も被害が大きいとしたのは新島で、犠牲者は全人口(約2350人)の約55%。
島しょ部の津波範囲
島しょ部では新島の30.16メートルを最高に各島で10~20メートル級の大津波が数十分で到達。冬の深夜の発生だと死者は最大1774人で、国の想定より約300人多い。全壊の建物は1282棟、半壊も607棟に達すると発表。
ただし浸水面積は島しょ部全体の4%未満に限られ、都は「全員が地震発生から5分以内に近くの高台に避難を始めれば、死者をゼロにもできる」と見込んでおる、迅速な避難が最重要となっております。
特にお年寄りの方などがいる周辺地域の方はお年寄りの避難のサポートも考え、避難対策をすることが被害を少なくするための重要な要素になります。
新島が最大の被害範囲
新島(東京都新島村)が最大の被害想定になった理由は、最大津波の到達時間が約17分と早いうえ、人口の約9割が海抜10~15メートルと低い本村地区に集中しているため。
南海トラフ地震の東京都の被害範囲
今回の南海トラフ地震の東京都の23区の予測結果では、23区と多摩は大半の地域が震度5強以下で、東京湾の津波は最大約2.5メートル。人的被害はなく、建物の液状化被害も首都直下地震よりは少ない発表。
南海トラフ巨大地震の最悪の場合の被害想定まとめ
国は最悪の場合、21府県が震度6強以上の揺れに襲われ、6都県で津波が20メートルを超えると予測。死者約32万人、経済被害は約220兆円に上ると推計している。