滋賀県の琵琶湖のすぐ近くの河川敷に不法投棄された木のくずから放射性セシウムが検出されたことが、読売テレビのニュース番組tenで報道されました。
専門家の検査では高濃度のセシウムで、セシウムの比率から福島県から運ばれてきたものだと断定。
最終的に滋賀県が委託した業者により処理が行われましたが、業者や処理方法などは発表されず、さらには運搬する業者はインタビューに受けず、不明な点が多い結果となっております。
滋賀県の木くずの最終処理の不明点
不法投棄した業者は今だ不明ですが、正式な処理をしないといけないため、滋賀県が業者に委託しました。
その滋賀県の対応ですが、処理業者が直前になって変更され、正式な業者名などの発表はありませんでした。
さらに処理施設の詳細も「言えません」とのことで、処理についての詳細は一切不明。
そこで番組は処理にきたトラックを追跡したようですが、追跡がバレていたのかぐるぐると合計7つもの県を運転し続け、合計27時間も追跡したのですが、結果追跡を断念することになり、処理施設の情報などは不明です。
処理施設や業者をなぜここまで隠そうとするのでしょうか。
問題のない線量、問題のない処理方法であれば、逆に追跡を振り払おうとせず、インタビューに答え、しっかりと問題ないことを言わないと逆に怪しく感じてしまい、番組を見ている方には不満と不安しか与えなかったのではないでしょうか。
一般業者が放射性汚染物を処理できる広域処理について
番組でも発表があったのですが、現在は8000ベクレル/kgのセシウムは一般の業者が処理することができるようになっており、一般の処理施設でも処理し続けています。
ですので、今はさまざまな場所で汚染物の埋め立てなどの処理は行われております。
その作業に従事する人(8000ベクレル/kgの放射能濃度の災害廃棄物や灰の最も近くにいる人が1000時間労働した場合)が作業に伴い受ける被ばく線量は1mSv(ミリシーベルト)/年を下回ります。これは、一般公衆が受ける追加的年間線量の限度として定められた値です。周辺の住民は、災害廃棄物や灰からの距離が作業従事者よりも離れているため、被ばく量はさらに少なくなります。
引用:広域処理HPのよくあるご質問より
滋賀県に放射性セシウムの木くずが不法投棄された経緯
現在多くの業者が濃度が高い木の表面部分の木くずの処理に困っております。
東京電力が処理にかかった費用を全額負担すると発表されておりますが、現状処理が追いつかない状態です。
そこで、今回の不法投棄は”ある業者”が木くずの処理に困っている業者に対して、
「うちで処理しますよ」
と声をかけ、木くずを処理する仕事を受け、さらに別業者が運んで不法投棄をしたという経緯です。
処理に困っている業者が多いということで、こういった不法に金銭を得ようとする業者が増えるのはとても悲しいことですね。
それが今回放射性セシウムが含まれているということで単純な不法投棄の問題だけでなく、汚染物処理に対する疑問の声もより一層増えそうです。